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糖尿病内科

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糖尿病は、インスリンが十分に働かないために、血液中を流れるブドウ糖(血液)が増えてしまう病気です。インスリンは膵臓から出るホルモンで、血糖を一定の範囲におさめる働きを担っています。

多くは遺伝的要因だけではなく、高カロリーな食生活の継続、日頃の運動不足やストレスなどの生活習慣が原因となり発症します。

血糖の濃度(血糖値)を高いまま放置していると、全身の血管、臓器に悪影響を与え、将来的に心臓病や、失明、腎不全、足の切断といった、より重い病気(糖尿病の慢性合併症)につながります。
3大合併症として①神経障害、②網膜症、③腎症があり、この他にも心筋梗塞、脳梗塞の危険も増すことが知られています。
重要なのは、早期発見と良好な血糖コントロールです。

高血糖における症状とは?

喉が渇く、水をよく飲む

尿の回数が増える

体重が減る

疲れやすくなる

視力低下(合併症に伴う症状)

足のしびれ・違和感(合併症に伴う症状)

診断と検査

尿検査:尿糖 尿ケトン体など
血液検査:血糖 HbA1c 75gブドウ糖負荷試験など

糖尿病の種類

1型糖尿病

膵臓からインスリンがほとんど出なくなる(インスリン分泌低下)ことにより血糖値が高くなります。特徴としては、10〜20代の若い人に突然発病する場合が多いですが、高齢者でも1型糖尿病として糖尿病を発症することがあります。

治療法

注射でインスリンを補う「インスリン療法」を行います。

2型糖尿病

日本の糖尿病患者の役95%は、2型糖尿病です。
糖尿病になる要因には、遺伝的要因と環境的要因があり、環境的要因とは、"食べ過ぎ"、"運動不足"、"ストレス"といった生活習慣のことを言います。
これらの要因が、複数組み合わさり糖尿病になると考えられているため、生活習慣も重要な要素であることから「生活習慣病」と呼ばれています。

治療法

「食事療法」、「運動療法」を基本としますが、それでも改善できない場合はさらに「薬物療法」を行います。2型糖尿病でも、膵臓のインスリンを出す能力が非常に低い方や、血糖値が高い状態をそのままにしていた方、糖尿病の期間が長い方の場合、「インスリン療法」が必要になります。

妊娠糖尿病

妊娠中に初めて分かった、まだ糖尿病には至っていない血糖の上昇を「妊娠糖尿病」と言います。糖は赤ちゃんの栄養となるので、多すぎても少なすぎても成長に影響を及ぼすことがあります。
多くの場合、高い血糖値は出産のあとに戻りますが、妊娠糖尿病を経験した方は将来糖尿病になりやすいと言われています。

治療法

妊娠中は「運動療法」ができにくいため、まずは「食事療法」を行います。食事療法では、お腹の赤ちゃんに十分な栄養を与えながえら、細やかな血糖管理をすることが重要になります。状況によりインスリン治療を行うこともあります。

その他の糖尿病

慢性膵炎や膵臓がんの手術後、慢性肝炎・肝硬変・肝臓がんの手術後などの肝臓の病気で糖尿病を合併することがあります。
その他、クッシング症候群、甲状腺機能亢進症、先端巨大症など血糖値を上げるホルモンが過剰になる病気で、血糖値の上昇、糖尿病を合併する事があります。
このように、肝臓、腎臓、筋肉など様々な臓器の病気・障害や血糖値を上昇させ、インスリンの効きを邪魔するホルモン(インスリン拮抗ホルモン)が糖尿病の発症に関係しています。

糖尿病の合併症

急性合併症

インスリンの働きが低下した状態で、清涼飲料水(ジュースなど)を大量に 飲むことや感冒/肺炎・嘔吐/下痢・膀胱炎/腎盂炎などの感染症を併発することで、 急激に血糖が上昇します。 脱水、意識障害、様々な臓器障害により、昏睡に陥ったり全身状態が悪化することも あります。

慢性合併症

長年、高血糖が続くことで、全身の血管が傷み、様々な全身の合併症をきたすことが知られています。 有名な合併症として、“し(神経障害)”“め(網膜症)”“じ(腎臓)”の合併症が挙げられます。 ・神経障害は、末梢神経障害により足先の違和感やしびれ、自律神経の障害により、 立ちくらみ(起立性低血圧)、進行すると無自覚低血糖(低血糖が分かりにくくなる)ことがあります。
・初期・早期の網膜症(単純網膜症)は、血糖値や血圧、脂質の管理で元に戻ることもありますが、進行すると(増殖網膜症)、視力低下、眼底出血により視力が回復しないこともあります。
・腎症は、1期~5期に分かれ、2期(早期)腎症では、血糖・血圧・食事療法や腎臓を保護するお薬で元に戻るこ期待できます。長い目での治療目標は、透析の予防です。
・高血圧、脂質の異常、肥満、喫煙と糖尿病を併せ持つことで、狭心症・心筋梗塞、脳梗塞、下肢の閉塞性動脈硬化症を合併するリスクが高まることが知られています。
血糖だけではなく、その他の生活習慣病・生活習慣を改善し、予防に努めることが大切です。
・その他、歯周病、骨粗鬆症、認知症、ばね指や指の拘縮(デュプイトラン拘縮)、手根管症候群などの手の病変なども、糖尿病に合併しやすいと報告されています。

糖尿病内科で行う治療

食事療法

糖尿病のタイプ(1型や2型など)にかかわらず、糖尿病の治療において基本となる治療方法が食事療法です。
糖尿病の食事療法では、食べてはいけない食品があるわけではなく、適正エネルギー量を知り、その範囲内で栄養バランスを考えて様々な食品をまんべんなく摂取することが大切です。
規則正しく、朝食・昼食・夕食の3回をゆっくりかんで、腹八分目で食べるよう心がけましょう。
高血圧や脂質異常症、腎症などの病気がある場合は、食塩量や脂質、タンパク質の量なども考える必要があります。
医師の指導のもとでバランスの良い食生活を送りましょう。

運動療法

食事療法とともに、糖尿病治療において基本となる治療法です。
運動によって、ブドウ糖や脂肪酸の体内での利用が促進されて血糖値を低下させたり、インスリン抵抗性を改善したりすることが知られています。
ただし合併症がある場合や薬剤で治療している場合は運動が制限されることもありますので、運動の種類や強さ、時間、回数などは医師の指導のもと、適正に行うことが必要です。

薬物療法

食事療法や運動療法で血糖コントロールがうまくいかない場合、インスリンの分泌が枯渇している場合は、「経口血糖降下薬」と「インスリン注射」による「薬物療法」を行います。

「経口血糖降下薬」には、インスリンの分泌を増やす薬、インスリンの作用をよくする薬、糖の吸収と排泄を調節する薬などがあり、症状や合併症の有無に合わせて服用します。

「インスリン注射」にも、超速効型、速効型、中間型、混合型、持効型溶解という種類があり、患者様の状態に合わせて用います。

最新の血糖測定・治療への対応

・FGM(Flash Glucose Monitoring)、FreeStyleリブレ®(アボットジャパン)を保険適応で対応可能です。
・CSll(持続皮下インスリン注入療法・インスリンポンプ)、SAP療法(パーソナルCGMを搭載したインスリンポンプ療法)は、高次医療機関との連携のもとで対応可能です。

対応可能な検査については、こちらをご覧ください。